大規模の屋根修理工事

金属屋根の葺き替え工事の全工程の写真と説明です。

金属屋根の葺き替え工事


概要
  • 今回のお客様は練馬区早宮の閑静な住宅地です。築15年超のお宅で、とてもデザインが素敵なお宅でした。屋根が片流れで、屋根の材質はコロニアル(スレート)です。外壁の材質は、ボードサイディングです。外壁の色は白系で真ん中から下は茶色いレンガで、とてもデザインを重視されてるお宅でした。ご依頼を受けた経緯は、当社がご近所で雨漏り・防水工事でお世話になっていた時に、今回ご依頼頂いたお客様のお宅にも、近隣挨拶でチラシとタオルを投函しており、その一週間前後に、お声をかけさせて頂きました。
  • お客様とお話させて頂きましたが、実は、某リフォーム会社から(テレビで宣伝している)、屋根、外装の提案・見積りを受けているらしく、私もその時はさらっと、またよろしくお願いしますと、帰りましたが、実は、その後、3日~4日後に電話がありまして、早急に屋根と外壁の見積もりを出して欲しいと依頼を受けたので正直、かなりびっくりしました。お客様に詳しい事情はその時はお聞きせず、整然と現場調査をおこなって、お見積りをできるだけ早くだすことにしました。後でわかったことですが、某リフォーム会社を早く断りたかったようでした。
  • 現場調査で気をつかったところは、屋根に登るわけですから、もちろん安全面は気を付けるのは当たりまえですが、近隣の皆様への配慮です。それと、足場の計測をするときも、きちんとご挨拶して計測いたします。
  • 施主様と打ち合わせさせて頂いて、塗装の方がコスト的に安い為、塗装を最初は提案しましたが、塗装だと7年~10年経過すると、また水洗いをして塗装しないといけないで、今回は、金属屋根の葺き替えを行うことになりました。屋根材はニチハ株式会社の横段ルーフきわみを使用することになりました。
  • 余談ですが、たまに施主様から質問を受けることもありますが、日本瓦はどんなメンテナンスをすればいいですか?と、質問を受けますが、日本瓦は金属屋根・コロニアル、セメント瓦みたいに、塗装する必要はありませんが、日本瓦を接合や接着している漆喰などは7年~10年に一回、詰め替え・補修はおこなうことが望ましです。それと、日本瓦のよいところは漆喰・瓦調整以外のメンテナンスは30年くらいは、おおがかりなメンテナンスはする必要はないです。なぜ日本瓦からコロニアル、金属屋根に葺き替えるかというと、やはり屋根を軽くして、耐震性を高める効果があります。それと、屋根の形状にもよりますが、コロニアル、金属屋根に葺き替えた場合に換気棟を設置するので、大屋根の熱気が抜けるので、大屋根の下の部屋の室温が若干、下がると言われています。当社のお客様も、2階の部屋が今までは真夏は居られなかったが屋根の工事を行なったあと、2階が少し涼しくなったなどのお声を頂くようになりました。


施工前の状況と施工後
施工前後(西側)
施工前後(東側)

  • 以下、当社が屋根の葺き替え工事で注意してる点です:
  • 屋根の葺き替えの見積もりを出すときは、よっぽど屋根の勾配が急で登りにくいか、登るのが不可能な時( 敷地内に梯子が設置できない場合や、瓦が滑りやすいなど想定してます)以外は、できるだけ実際に屋根に登って、正確に寸法・傷み具合を調査する必要があります。もちろん、概算見積もりは図面や外からの外形寸法で出ないわけではないですが、屋根に登るのが望ましいです。屋根に登れるのに登らないで見積もりを出す業者さんもよくいるらしいですね。
  • 業者さんによっては、外部足場を掛けないで施工する業者さんもいますが(屋根勾配がゆるい場合など・・)、できるだけ外部足場を設置施工をお勧めします。もちろん職人さんの安全面もありますが、都内は隣地との隙間が狭いので、外部足場なしで屋根葺き替え工事を行う場合は、となりのお宅に万が一、部材、道具、廃材、ホコリ、を落下させたら、ご迷惑をかけたりします。
  • 工事中の屋根の養生です。屋根の葺き替え工事は1週間から10日かかります。その期間に雨に見舞われたり、強風が吹いたり、夕立が来たりと天気が変化しますので、防炎シートなどで丁寧に養生していきます。(業者さんによってはルーフィングを設置してからは、養生しない業者さんもあります)、実は、当社も最初、屋根工事をやり始めたころは、養生はそれほど重視してませでしたが、一度、夕立で部屋内を濡らしたことがあったので、その経験から養生を重視することになりました。
  • 日本瓦からコロニアルや金属屋根の葺き替えるときに、瓦を全部降ろすと瓦桟木(瓦を安定させるための桟木)の上の防水材が敷いてありますが、あまり傷んでない場合は、既存の防水材の上から12ミリのコンパネを設置していきます。
  • それと、当社の場合は、日本瓦からコロニアル、金属瓦に葺き替える場合は、日本瓦を降ろす時などに細心の注意を払いますが、瓦土やホコリが近隣に飛散・落下するおそれがあるので、近隣の皆さまに洗濯物を中に取り込んでくださいと告知したりして、ご近所への配慮に力点を置いてます。
  • 当たり前ですが、日本瓦からコロニアル、金属屋根に葺き替える場合は下地材のコンパネに12ミリ厚みの合板を使用します。(業者さんの中には薄い合板を使用する場合もあるそうです)


施工前の状況
施工前の状況
施工前の状況2

  • 築15年前後ですので、コロニアル(スレート)が傷んでます。分かりづらいですが、もともとの屋根の色は茶色系というかブラウンのようです。表面にコケが付着しています。片流れで勾配はそんなにきついというわけではないですが、工事はかなりやりやすそうです。今回は、屋根(コロニアル)を塗装するという選択肢もありましたが、塗装ですと、耐久年数が7年~10年で、どんなに長く持続しても12年が限度ですので、今回は、金属屋根の葺き替え(カバー工法)を提案させて頂きました。


既存雪止め撤去
既存雪止め撤去

  • 既存雪止め撤去です。既存の屋根の上に新規の金属屋根(横段ルーフ)を下から葺き替えていくので、既存の雪止めはサンダーで切断して、撤去していきます。


既存軒先唐草切断状況
既存軒先唐草切断状況

  • 既存軒先唐草切断状況です。新規の軒先唐草を設置するため、既存の軒先唐草を撤去する理由は、既存の軒先を残したままで新規の軒先唐草を設置・取付をした場合は軒樋の出幅からかなり出るので、納まりが悪くなるので、既存の軒先を切断、撤去していきます。本当はサンダーで切断していきたいのですが、ホコリ・粉じんが出るので、ツカミという道具を使用します。


既存軒先唐草切断状況
既存軒先唐草切断状況



既存軒先唐草切断完了
既存軒先唐草切断完了



新規唐草設置状況
新規唐草設置状況

  • 新規唐草設置状況です。軒先唐草は屋根の端部で重要な箇所です。簡単に外れたり変形しないように、手作業で加工していきます。


新規瓦草設置完了全景
新規瓦草設置完了全景

  • 軒先唐草の取付全景写真です。イメージとしては、屋根を新規軒先唐草と新規ケラバと棟で屋根を囲む感じです。


ルーフィング設置全景
ルーフィング設置全景

  • ルーフィング設置全景写真です。向かって左が屋根の高い方です。


端部納まり状況
端部納まり状況

  • 新規ケラバの納まりは、写真をみてもらうとわかりますが、新規ケラバを設置してから、その上に新規ルーフィングを設置していきます。


ルーフィング設置状況
ルーフィング設置状況

  • ルーフィング設置状況です。独自の劣化防止層が外気をシャットアウトし、経年による劣化を防ぎます。長期に渡って建物を雨から守ります。高強度の合成繊維不織布を基材とし、高品質の改質アスファルトを使用してます。機械的強度、耐久性、防水性、防滑性など屋根下葺材に求められる機能を備えたパーフェクトルーフィングです。基本サイズが20m×1m/22㎏/厚さ1.3㎜です。


横段設置状況
軒先・横段1段目
横段設置状況

  • 軒先・屋根材横段1段目設置状況で屋根材横段ルーフは軒先から順番に設置・取付していきます。
  • 横段設置状況です。アスファルトルーフィングの箇所に等間隔で四角い、テープ状の物が設置してありますが、屋根の下地の垂木の印です。下地を探して、垂木を探していきます。横段ルーフ・ルーフィング・既存屋根の工程がかなりわかりやすくなっています。


ケラバ納め状況
ケラバ納め状況

  • ケラバ納め状況です。ケラバはツカミという道具で丁寧に仕上げていきます。ケラバの部分は雨風が一番あたる箇所ですので、一番重要なところです。
  • 今回使用した屋根材の材料が、株式会社ニチハのきわみです。表面材は塗装高耐久GLめっき鋼板(厚み 0.35㎜)、芯材は硬質ウレタンフォームです。厚みは最大12㎜です。働き幅は260㎜長さは3030㎜です。色はブラック、ブラウン、Kグリーンと三色あります。メーカー保証が塗膜保証10年、赤錆保証が10年とかなり長期保証です。抜群の耐久力と遮音性。遮熱鋼板を使用した屋根材です。


キワ谷加工
キワ谷加工
本谷
キワ谷
完了

  • 今回は天窓が二ヵ所あり、天窓周辺は板金の加工が大変難しく、屋根で一番雨漏りしやすい箇所ですので、慎重に丁寧に加工していきます。かなり手間と時間がかかりました。
  • 下から仕上げていきます。天窓の横はキワ谷です。天窓の上部は本谷です。
  • 雨押えが付いてるので安心です。


既存下地傷み具合
既存下地傷み具合

  • 既存の片棟撤去したら、下地の垂木が、結露・雨水でかなり傷んでます。下地の垂木は材質が木材ですので、どうしても湿気・雨水に弱いです。もうちょっと年数が経過すると、下地の垂木が腐ったり、ふやけたりしてきますが、棟板金は釘で止まってるだけなので、強風が吹いたりしたら、釘が弛んで棟ごと外れて、飛んでしまうこともあります。


新規下地垂木・新規棟板金設置状況
新規下地垂木
新規棟板金設置状況

  • 新規の棟はルーフィングを設置したあと、下地の新規垂木を設置して、新規棟板金を設置して、釘で固定・設置していきます。
  • お客様も大変喜んでくださいました。やはり金属屋根、ニチハの横段ルーフにしてよかったです。色もブラウンで外壁ととても合う色です。
  • 今回の提案で悩んだのが、既存の屋根材がコロニアルですので、屋根材を塗装するのか?葺き替えを提案するのか?でした。 悩みどころではありましたが、葺き替え・張替えですと、ほとんどメンテナンスは必要ないですので、長い目でみて、葺き替え・張替えを提案しました。結果的には喜んで頂きました。




屋根塗装と外壁塗装を一緒にされた実例(東京都)



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